先日、我が家の外壁で採用した塗り壁、ジョリパットの記事をアップしましたが、ジョリパットにするかカルクウォールにするかで、結構迷いました。最初はカルクウォールにしようと決めていたのですが、最終的にはジョリパットに。今回はその決定に至った理由を書きます。
まず、初めてカルクウォールの施工事例写真を見たときは衝撃でした。現物はみたことがないのですが、事例写真だけでも眩いばかりの白の塗り壁が本当に綺麗で、思わずこれだっ!と心の中で叫びましたw
↑カルクウォールの一例ですが、とても綺麗な白ですよね。今でも素敵だなぁと思います。この写真も含め、カルクウォールの事例写真を片っ端から収集したり、口コミやe-kodate、個人ブログなどで情報収集。かなり時間をかけて調べましたが、断念してジョリパットにした理由は下記の5点です。
1.経年変化の情報が少ない
カルクウォールは、国内でシェアをとっているジョリパットよりも情報が少ないのは当然だし、仕方ないと思いつつ調べていたのですが、肝心な情報が全く出てこない。その肝心な情報とは、、、
経年劣化の写真や記事
です。
外壁を白の塗り壁にしようと検討している方々は、同じように外壁をカルクウォールにしたいけど迷っていたり、躊躇している人も多いのではないかと思います。そこで一番心配なのは、やはり汚れ具合ではないかと思うのです。
塗りたて当初の綺麗な写真は素敵ですが、何年くらいで劣化し始めて、メンテナンスが必要なのか。美観を保つにはどのくらいのスパンで塗り替えるのが良いのか等。ジョリパットだと、その辺の情報や画像が出てくるのですが、カルクウォールは中々見つからず。これに決めてよいものか、とても不安になるのです。
また、最初にお見積もりを依頼した工務店さんは施工実績がなく自信がない感じだったのと、色々調べてくれたけれどリスクが多く、あまりお勧めしないといった様子でした。自分でも色々としらべてみましたが、情報が少ないし国内での実績もあまり多くなく、自社で施工の実績がなければお勧めしたくない気持ちもわかります。
2.施工する業者の腕に大きく左右される
これはカルクウォールだけの問題じゃないのですが、塗り壁はサイディングよりも施工業者の腕に大きく左右されるというのは、素人の私でもなんとなくわかります。なので、ジョリパットでも同じなんじゃないの?って思うじゃないですか。でも違うんです。ジョリパットはジョリパット専門の業者さんがいるらしく、我が家もFホームさん経由でジョリパット専門の業者さんが塗ってくれました。
↑ジョリパットを塗る直前の我が家の壁。下地?はグレーですが、仕掛かる前にコテ跡の厚さなどを目の前で塗って確認させてくれました。塗り方がとても華麗?で、手際よくササっと塗っていく様子は、まさに職人技!この方々に施工してもらえるなら安心だなぁ♪と、コテ跡の厚さも確認できたこともあって、とても安心しました。
3.通気工法に対応してる?出来る?
これも結構重要な項目でしたので調べたのですが、そもそも情報があまりないカルクウォールですので、通気工法に対応しているかの具体的な例はあまり出てきませんでした。昨今の戸建ては気密断熱の性能が一昔前よりも格段に上がっているため、通気をとって壁内結露を防止するのは安全面と建物を長持ちさせる上で非常に重要な事項です。カルクウォールで通気をとってる事例は数点見つかったものの、同じことを我々がお願いする業者さんが同じレベルで対応できるかどうかはわかりませんし、メーカー側から具体的な工法や推奨工法のようなものが無い以上、より一層施工を担当する業者の腕と経験次第ということになってしまいます。
先日の外壁の記事でも書きましたが、ジョリパットは提供メーカーであるアイカが推奨している工法があり、通気工法で推奨している工法も提示されています。
そして施工をお願いしたFホームさんは、この工法でジョリパットを施工した実績が豊富にあるため、カルクウォールよりもジョリパットを推してくるのは当然ですし、我々施主としてもやはり施工実績が豊富にあって慣れている工法で施工していただけるというのは、とても安心なのです。
我が家の場合、夫婦ともどもそこまでカルクウォールにしたい!という拘りが強くはなかったので、結果ジョリパットにしたわけですが、強く拘っている方も結構いるかと思います。
4.やはり高い。ジョリパットの方が安い
これが最も重要かもしれませんが、やはりシェアをとっている建材で、施工する業者さんも施工実績が多くあると、その分料金もお安くなります。
ジョリパットは塗り壁のなかでは高くもなくやすくも無いという感じですが、カルクウォールは高い部類に入ります。加えて、施工する業者さんに施工した実績がなかったり少なければ、リスクがあるので工賃も高く見積もるのはある意味当然ですし、仕方の無いことです。
塗り壁材として金額は高い!工賃も高くなりそう!でも素敵。。。ここで迷う人は多そうですが、我が家は拘りがそこまで強くなかったので、ジョリパットを選択しました。
5.メンテナンス費用が安い
これもイニシャルコストと同様に重要ですよね。ジョリパットはシェアをとっている分、施工できる業者も多く、塗り替えやメンテナンス費用も安くあがりそう。実際に「ジョリパット 塗り替え」などで検索しても情報はたくさん出てきますし、相見積もりも容易に取れるので、選択肢も広く相場が容易に把握できます。
我が家はFホームさん経由で施工してもらった業者さんにメンテナンスもお願いする予定ですが、もしメンテナンスの費用がバカ高い!なんてことになったら、相見積もりをとると思います。おそらくそんなことにはならないと思いますがw
以上、我が家がカルクウォールを断念し、ジョリパットに決めた理由でした。断念というと、妥協してジョリパットにしたような感じですが、そんなことはありません。ジョリパットの白は結構気に入ってますし、上記の理由を加味すると、とても良い選択をしたと思っています^^
それでも、とても魅力的に感じるカルクウォール。あの白は本当に素敵だと思うので、日本国内でも良い形で普及してほしいと切に願っています。7年後か10年後になるかわかりませんが、塗り替えの時期がきたときに、カルクウォールが今よりもっと身近な建材になっていてくれたらいいなと思ったりするのです。
コメント
素敵な外壁ですね
塗壁は職人さんの腕によって印象変わるみたいなので躊躇してしまいます
ブログの記事色々見させて頂きました。
必要ないものは必要なし、こだわりの部分にコストかけるところがすごく参考になりました
ジョリパットだと10年おきにメンテナンスされるみたいですが、結構コストに関してシビアに判断されているのでイニシャルコストとランニングコストを考慮されてると思うのですが、タイルとかでメンテナンスが必要なかったりはどう判断されましたか?
塗壁すごく惹かれるんですが定期的にメンテナンスが発生クラック等気になってしまいそうだなと迷っています
>外壁検討中さん
コメントありがとうございます!
>塗壁は職人さんの腕によって印象変わるみたいなので躊躇してしまいます
はい、これはとても気になりますよね!
私も建てる前はとても気になりましたので、率直に工務店さんに質問しました。
職人さんの腕によって劣化具合や仕上がりの質が変わるんですよね?そこが気になっていますと。
すると、「うちはジョリパット専門でやってる塗装業者さんに依頼しているので安心してください」という自信ありそうな返事が返ってきました。
その返事に背中を押されて、決めることができました。
塗りが下手だと仕上がりの質感もですが、クラックなども発生しやすくなるそうなので、後々のメンテナンスにも影響してくるだろうと考えていました。
ですので、外壁検討中さんも率直に質問をしてみるのがよいと思います。
誠意ある業者さんや担当さんなら、何かしら判断材料になりそうな返答がいただけると思いますので!
私は最初に見積もりを依頼した工務店さんには、ジョリパットとカルクウォールのお見積もりをお願いしていたのですが、カルクウォールについては実績もないうえに評判が良くなかったこともあり、その工務店さんは終始自信がなさそうというか、オススメしないという雰囲気でした。
ジョリパッドについてもあまりいい返答が得られなかった(塗り壁自体やりたくなさそうな雰囲気)です。
>タイルとかでメンテナンスが必要なかったりはどう判断されましたか?
検討初期段階では、タイル外壁も検討していました!
タイルは恰好よくてモノによっては高級感もありますし、いいですよね!
メンテナンスフリーについても魅力的ではありましたが、タイル自体は30~40年はもつと言われていても、コーキング部分の補修メンテナンスは必要であることと、タイルであろうとも汚れて徐々に見た目が悪くなる点については防ぎようがないので、やはり10年~15年でメンテナンスする必要はあると考えていました。
それならば、夫婦そろって好みが一致した白の塗り壁にしたほうがよいのではないかと。それに、タイルは塗り壁よりも初期費用が高くなります。外壁の広さにもよりますが、200~300万円程度は高くなるため、その費用があれば、塗り替え費用2回分くらいペイできてしまうのではないかと考えました。
建てた当初は10年で塗り替えようと思っていましたが、今のところ外壁の状態がとても良いので、美観も含めて15年くらいもってくれたらな~。なんて思っていますw
余談ですが、10年~15年で外壁と合わせて屋根のメンテナンスもセットで依頼する予定です。足場をくむ必要がある作業ですので、一度で済ませたほうが安く済むと思っています。足場代だけで数十万かかりますので^^;
戸建てなら、もしメンテナンス時期にお金がなかったら数年程度のばすこともできますし!w
クラックについては、たしかに心配ですよね。
しかし、これはサイディングやタイルでも発生する可能性はあります。
タイルも剥がれたりコーキング部分からひび割れたりといった問題が発生する可能性があるので、タイルだからといって安心というわけではないと思います。
塗り壁のなかでは、ジョリパッドは常に弾性があり、ねばりも強くクラックが発生しにくいと言われています。
国内では最も実績があり、広く使用されていることからも、問題が発生しにくい、うまく施工できる業者が多い(はず)、万が一メンテナンス時の見積もりが高くなった場合、相見積もりが取りやすい、など様々な利点があるため、我が家では最終的にジョリパットにしました。
もう1点、私がタイルを選ばなかった大きな理由が、家全体の「重さ」です。
タイルにすると、屋根も瓦にしたくなりますよね?私がタイル外壁で検討していた時は、屋根を瓦で検討していたのですが、タイル外壁は外壁の中でも最も重く、瓦も屋根の材質の中では最も重いです。
すると、耐震面で不安が出てきます。その重さに合わせて建物の構造を強くすればよいのですが、そうするとさらにコストがかかります。自然災害が多い昨今、耐震性は軽視できないことと、やはり最初に決めた予算があるため、この点においてもタイルより塗り壁の方に軍配があがりました。タイル&瓦にしたら、初期費用で400万~600万程度はコストアップしたのではないかと思います。
最終的に、我が家は外壁は白の塗り壁、屋根は緑のスレートです。外壁はそこまで軽くないものの、屋根は瓦とくらべると断然軽いです。金属屋根はもっと軽いのですが、見た目がイマイチなのでスレートにしました。建物の総重量ではかなりの差がでます。
瓦屋根が1平米あたり60kgとすると、屋根全体では6000kgになります。
スレートだと1平米あたり20kg程度で、瓦のおよそ1/3程度。屋根全体では2000kgになります。
金属屋根だとさらに軽く、1平米あたり6kg程度。屋根全体の重さは600kgとなります。
瓦とスレートでも、100平米程度の施工面積で4000kg=4トンもの重量差が出てきます。
最近は軽量瓦もありますが、それでも半分以下の重量にはならず重いです。
地震発生時、屋根が重いと重心位置が高くなるため揺れが大きくなり、建物の倒壊リスクが高まります。
建物が大きく揺れれば、当然クラック等の発生リスクも高くなります。
外壁の話から屋根の話になっていましたが、メンテナンスと耐震性において関連性がとても強いので、書かせていただきました。
◎外観:夫婦ともに好みな白の塗り壁(妻はタイル外壁興味なしw)
◎屋根:軽くて安いスレート(立地上、屋根があまり見えないので、屋根の見た目は重視せず)
◎耐震性:塗り壁&スレート>タイル&瓦(軽いは正義!)
◎初期費用:塗り壁&スレート>タイル&瓦(耐震構造含めるとかなり安い)
◎メンテナンス費用:塗り壁&スレート<タイル&瓦
こうみると、塗り壁のほうが優れているように見えますが、見た目の好みがタイル外壁でかつ、予算が許すならばタイルを選択したほうがよいと思います。
我が家の場合は予算=初期費用と、妻がタイル外壁に全く興味がなかったのが最も大きな要因ですが、耐震性なども考慮すると、検討の幅が広がるかもしれません。
長文かつまとまりのない回答でごめんなさい!参考になれば幸いです。
白のジョリパットの外壁、まだ3年と数カ月しか経過していませんが、汚れも気にならずクラックも皆無で現時点ではとても満足しています^^
沢山の内容ありがとうございます。
スクロール勢いよく下にしてしまったら色々沢山書いてあるので
あれ?ブログ本文かな?と勘違いしてしまいました(笑)(上に戻ったらやっぱりコメントでした)
タイル単体での価格アップだけでなく確かに躯体の単価アップもありそうですね。
タイルで200万~くらいのアップであればメンテナンス2回分くらいだからいいかもと
安直に考えていたので参考になります
3階建てで考えているのでなおさら重さにも気にしたほうがよさそうですね
私も屋根だけメンテナンス期間長くても、壁だけ長くてもなーと考えていました。
すぐ人に影響されるのでジョリパット凄く良いなーと惹かれてます
ありがとうございました。