ハードウッド耐久性比較開始から10ヶ月経過しました。半年経過時点から2ヶ月おきに変化をチェックしています。もうあまり大きな変化は無くなってきましたが、退色は着々と進んでおり、既に完全なシルバーグレーに近い材もあります。
上記写真はイペですが、左が無塗装、右は塗装した材の裏返して比較してみました。塗装してある材の裏側は無塗装で、日光が全く当たらない状況ですので退色していません。当然ですが、左の無塗装材も10ヶ月前は右の写真のように色がしっかり着いていました。日光がよく当たる環境下では、1年経たないうちにここまで変化します。
今回は他の材についても、塗装した材を裏返して元の色との比較をしてみましたので、変化の様子をお楽しみいただけるかと思います^^
まずは全体写真から。左から、イペ、ウリン、マニルカラ、イタウバ、セランガンバツです。上段は塗装した材で、下段は無塗装です。
下段の無塗装ですが、ウリンとイタウバは、まだ色素が残っていそうな感じですね。イペとマニルカラ(=アマゾンジャラ)は退色が激しく、より白っぽい。
上段の塗装材については、すべて無色のオイルステイン(オスモカラーウッドステインクリアープラス)を2度塗りしていますが、どの材も塗装が剥げかかってきて見栄えが悪くなってきました。撥水効果は持続しており、どの材も色が残っている様子ですが、見た目が悪いので塗り替えしたいですねw
このハードウッド耐久性比較は一日中日が当たる環境下で、風雨にも曝された野ざらし状態ですので、ウッドデッキ材としてはかなり過酷な環境下で実験しています。ですので、多くの場合、10ヶ月経ってもここまで汚くはならないと思います。個人的には、ここまで剥げて汚い感じになってきたら塗り替えをします。この検証結果ですと、1年前後で塗り替える必要がありそうです。
以下、各ハードウッドの表面アップ写真です。冒頭で書いたとおり、今回は全てのハードウッドで、塗装した方の材を裏返して退色具合をチェックしてみます。
↑イペ。かなり色が抜けています。他の材と比較しても、退色が激しい。表面も割れが強く出てきてガサついてきました。もう少しすると、強靭なササクレが出てきそうな予感。
↑塗装した材を隣に置いてみました。ご覧のとおり、塗装が剥げてきて汚い感じ。退色しても質感は無塗装のほうがいいですね。しかし、塗装した方は表面を撫でてもトゲが刺さりそうな気配はありません。安全面では塗装した方が良いですね^^
↑冒頭にアップした写真です。塗装した方の材を裏返してみました。すごい色の変化ですね
↑続いてウリン。前回からあまり変化はなく、色も他のハードウッドと比べても濃いです。表面は多少ザラついていますが、トゲがささるようなことはなく安定しています。
↑ウリン塗装材(右側)。こちらもイペ同様、塗装がはげかかってて綺麗ではありませんが、保護効果はまだ残っている様子。
↑ウリン塗装材の裏側、赤褐色が濃いですね。だいぶ色が抜けたのがわかります。
↑マニルカラ(=アマゾンジャラ)。前回に続き、最も色が抜けています。しかし表面は綺麗で滑らか。状態はいいです。
↑塗装した材の表面が汚い。下半分が、かなり剥げてます。
↑マニルカラの塗装した材を裏返し。ウリンと色や木目がよく似てますね。赤褐色が強く品があります。10ヶ月でほぼ完全なシルバーグレーに変化。
↑イタウバ。前回と比べると表面のガサつきが強くなった感じですが、指を這わせてもトゲなどが刺さることはありません。色もだいぶ抜けましたが、他のハードウッドと比べると、色が残っている感じです。
↑イタウバ塗装材。マニルカラなどと比べると比較的キレイですが、誤差の範疇ですね。
↑イタウバの塗装した材を裏返し。中央部分の色が薄いのは、その部分に板を置いている杉材が通してあったためでしょう。下半分は色が濃いです。イタウバは水分が浸透すると、一旦色が濃くなっていきますが、その現象でしょう。塗装の効果(撥水効果)が弱くなってきて、水分が浸透するようになったためかもしれません。
↑セランガンバツ。相変わらずの刺々しい表面。色もかなり抜けました。
↑セランガンバツ塗装材。例にもれず汚いです。ただし、セランガンバツの欠点であるガサつきやトゲは、塗装のおかげでだいぶ抑えられています。
↑セランガンバツの塗装した材を裏返し。
↑サイプレス。前回までは結構色が残っていた印象ですが、退色が進みました。塗装してある方はキレイで割れも少ないです。
↑サイプレスの塗装した材を裏返し。色、しっかり抜けてます。
↑ウェスタンレッドシダー。色は抜けましたが、安定してます。塗装した方はなぜか、他のハードウッドよりも表面がキレイ。
↑ウェスタンレッドシダーの塗装した材を裏返し。しっかり抜けてます。
クマル、エコアコールウッド、ガラッパ。あまり変化がありません。良い意味で安定していますw
エコアコールウッドは元は杉材で軽く柔らかいはずなのに、割れ反りガサつきがなく非常に安定しています。10ヶ月経っても目立った粗はありません。色は抜けましたが、もともと薄いのであまり気になりません。
次回の検証は2か月後、12月上旬予定です。その頃には新居に移っているため、新たな環境で検証がはじまります。次回でちょうど1年、12ヶ月経過ですので、1年経過の写真を撮影したのち、塗装した材は汚くなった塗装を研磨して剥がして、再度塗りなおす予定です。無塗装材は表面をサンダーがけくらいはしようかと考えていますが、あえて全く手を加えず、本当の意味でのノーメンテ状態で検証を進めるべきか迷っています。
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